ダヴィの残念な退団があったのですが、彼が退団する理由はJリーグにフィットできなかったという理由だけです。なれてくれば活躍できる確信があっただけに、仕方ないと分かりながらも後ろ髪を引かれてしまいます。
対照的に、着実にJリーグにフィットしてきているアレッサンドロはこの試合で大活躍。ポストして良し、プレスして良し、シュートして良しと言うことありませんでした。まだまだ連携が組上がっていない印象ですが、着実に良くなってきています。大宮戦で見ただけですけれど、やっぱセンスは抜群です。この試合でも絶妙のヒールパスやスルーパスを見せていましたし、周りを使うプレー一つでもしっかり創造性を見せてくれます。今後がますます楽しみ。
ではレビューへ。
・磐田の3−5−2システム
中山 萬代
西
村井 駒野
上田 犬塚
茶野 田中 加賀
川口
このようなフォーメーションだった磐田ですが、人的配置だけを見ればカウンターにフィットする配置になっています。トップ下の西は流動的に動きますが、つなぎ役やポスト役ではなくアタッカー。犬塚は元々DFですし、上田も攻撃的ボランチに分類される選手ですが、ポジショニングは基本下がり目で、押し上げとともに上がっていくタイプです。
基本的には両サイドアタックを中心としつつ、素早く空いてライン裏を狙うサッカーをするのかな、と思っていたのですが、前半磐田はつなぎ中心で新潟と相対します。主に村井を使いサイド突破を仕掛けるのですが、得点には結びつかず。
・新潟の3バック殺し
アレ 矢野
松下 リシャルデス
寺川 千葉
松尾 永田 千代 内田
北野
新潟はいつも通りの陣容。最近の試合では失点しないところを重要視しており、ラインは低めで両ボランチもまず守備を意識したポジショニングを取っています。昨シーズンに比べて両SBも常時オーバーラップするのではなく効果的なタイミングで上がろうとしている印象。
磐田はカウンターに向いた人材配置なのですが、新潟が引いているためポゼッションで崩そうとします。しかし、最後の部分で特に中央からの崩しのイメージが無く、寺川千葉のボランチが壁となって攻撃をシャットアウト。カットしてからは前線の四人で手数をかけず素早く前にボールを送るサッカーを実践していました。
前線の攻撃イメージは固まっており、3バックの横のスペースとバイタルエリアを狙うというのがはっきりしていました。磐田守備陣はスピードに欠けるので、アレッサンドロがポストプレーで相手を吊りだし、矢野とマルシオが縦に動くシーンが多かったです。アレッサンドロの落としは非常に創造性に富んだプレーで、なおかつ正確。いくつも唸るプレーがありました。また、矢野はDFを背負いつつ半身を入れた状態で、ボールを受けるワンタッチ目で前に出てかわそうとするプレーをやっていましたが、あれは非常に良いです。贅沢言えばもうちょっとダイアゴナルランの質とクロスボールに合わせることをやって欲しかった。
矢野とマルシオが徹底して3バックの脇を狙うのですが、それに対する磐田の対応が遅れた印象がありました。システム的にサイドで数的有利と不利が出来るのは必然ですが、あれだけ対応できていなかったのを見ると今後4ー4−2のチームと対戦したとき、特に名古屋あたりには今日みたいな対応だとかなり苦労しそうな感じです。連戦の疲れはあるとは思いますけど。
・選手力の違い
矢野とアレッサンドロはたびたび前線からチェイシングでボール奪取に貢献していました。アレッサンドロは二度もDFからボールを奪ってチャンスに結びつけています。
一方の磐田は正直FW陣のチームへの貢献は薄かった印象。運動量もですが、効果的な仕事と言う意味でアルビFW陣とは差があったかと。まあ、FWだけのせいでは無いのですが。
後半、前田が入ってからはまったく別のチームになりました。つなぎの出来る前田が入ったことでカウンター以外の攻撃も出来るようになり、決定機も作りました。やはり選手の質の違いというのは大きいです。内山監督にはおそらく前田が入った時のイメージが強いのでしょうね。
・新潟鈴木監督の柔軟性
本来、鈴木監督はアグレッシブなポゼッションサッカーを志向する監督ですが、今の新潟の選手を見る限り正直ポゼッションサッカーをするには技術力が足りません。今後の最重要課題の一つです。しかし、鈴木監督は守備システムもきちんと的確に修正しますし、選手のスタイルにも合わせたサッカーを構築できる監督。なかなか平凡ではない監督だと思います。まあ、さすがに本間でなく寺川を起用して、あらかじめ堅守速攻の体制を築き、磐田がポゼッションで攻めざるを得なくしたとまでは考えないですが。
ジュビロのイメージはショートパスによるポゼッション中心のサッカーなのですが、今日の試合のスタメンはカウンターが向いている人材。適切な方針を見極められていない印象です。波が激しいのもそのためでしょうか。前田が常時出場可能になれば非常に大きいと思いますが、意外と中盤のタレントが画一的なため、変化を付ける存在が前田しかいないのが磐田の課題です。
・上昇気流を感じるアルビレックス
ついに本領を発揮し始めたアレッサンドロ。いやー、エジミウソンもかなりのFWだと思っていましたが、ブラジルと言う国は心底恐ろしい国ですね。アレッサンドロのプレーは奥が深いです。エジミウソンとは違って、駆け引きや読み合いも駆使するタイプの選手ですが、ポストプレーでも裏を付くことを常に考えて狙っているため、ゴール前で単純に仕掛けたときも相手のDFが対応で後手を踏むシーンがいくつかありました。
今日の試合は全体的に出来がかなり良かったのは確かですが、この調子でいけるなら昨年の順位はねらえると思います。補強はボランチを絞っているらしいですし、期待できます。それではまた。




