Romantic-Reason

サッカー好きの独断と偏見にそった試合評中心なブログ。戦術についてもやる……かも。

オシムジャパン 年末サウジ戦について

・オシムジャパン
どうもスイスと交渉が難航しているみたいで。ぜひとも実現させて欲しいですね。

・ポジションチェンジの連鎖によるスペースメイク
ホームのサウジ戦を見てですが、オシムジャパンがつまらないという声があります。報道の仕方もそうなんでしょうが、試合内容がつまらないと。

実際自分もあまりおもしろいかと言われると、首を縦に振れないのですが、それが何でかと考えてみると、非常にチームとして画一的なんです。悪く言うと金太郎飴。

・フォーメーション 変則3−1−4−2     
      我那覇 巻
     三都主  中村
   駒野         加地
        鈴木
     阿部 闘莉王 今野
        川口
オシムジャパンは選手構成だけ見れば本職のDFが闘莉王だけで、非常に攻撃的に見えるかもしれませんが、実際はリアクションサッカーで守備的な人員構成のチームです。

理由は二つ。
・各ポジションごとの攻守能力に、ポジションチェンジによって出来るだけ差を作りたくない(バランスが悪くなる)
・常に走っているような戦術なので、一対一で攻撃を防げないと戦術的に難しい。

チームの考え方としては、4−4−2シリーズで上げたフラットシステムの考え方に近いです。あのシステムは究極にして理想のシステムですが、実現は限りなく不可能。それにどう挑むか……ということで、ポジションチェンジを自由にではなく、連鎖的に行うことでリスクを減らそうとしています。

それで、非常に戦術的なチームになっているんですね。個性を圧し殺しかねないほどに。

・ポイントはOHに配置されている三都主・中村憲剛
この二人はOHではありますが、基本下がりめになり攻撃の起点となるプレーがほとんどです。攻守比率もほぼ5・5でしょう。
リトリート気味の守備から、ボール技術に優れた二人にパスを出し、そこから左右のスペースにSHとCB、またはボランチが走る攻撃パターンが多く、徹底されています。

また、サイドからクロスが上がった場合、鈴木啓太や逆サイドのSHが飛び込むシーンはありますが、中村や三都主はほとんど飛び込みません。

・FWの役割 チェイシングとポストプレー
サウジ戦では前線からのチェイシングとポストプレーが主でした。ワンタッチで捌き、再びPAに突っ込んでいく。また、前後関係になる形も多かったですね。

オシム監督が巻選手にたいして、「得点してないが、チェイシングやポストプレーで役に立っている」みたいな趣旨のコメントをしていましたが、ガーナ戦で佐藤寿人にもチェイシングをメインで求めたあたりからも、チェイシングを求めているのは間違えないでしょう。

・サイド主体なワケ
サイド主体というより、中央から攻めるパターンを作れないというべきかもしれません。ボランチが上がる場合、OHが二人とも残る形になる必要があり(クロスに逆サイドのSHが飛び込むため)、中央突破をすると両サイドが前に上がるリスキーな形になります。
また、OHが二人ともPA付近に上がることもバランスを考えると難しく、必然的に中央突破は減る事に。

・オシムジャパンの課題
一番大きな問題はこの二つでしょう。

・体力消耗
・戦術の単調さ

決定力がどうのこうという段階ではないです。

・体力消耗 後半二十分過から
ガーナ戦は高評価する人が多かったようですが、自分はそうは思いませんでした。公式戦だったら最後の十分はサンドバックだったでしょう。六人交代できたから、最後盛り返せたと思います。
それほど、現状オシム戦術は体力を使います。ポジションチェンジの連鎖は誰かがサボると穴となり、またビルドアップによる崩しを目的としていないため、攻撃では常にスピード…全力疾走が必要になります。

・戦術の単調さ 崩していない
攻撃時は崩すのではなく、整う前に攻めるのがオシム戦術。ゲームメーカーの中村が展開するのですが、どうもそれにも基準があるようですね。上がりが遅いとすぐにロングボールを蹴り込んでいます。

イエメン・インドに苦戦しましたが、あの時は守備が整った相手に攻めていたからで、流れの中からのゴールもインド戦は三都主の高精度クロスからと、スーパーミドル。イエメン戦はパワープレイとセットプレーでした。
今後、守備ブロックをきっちり構築するチームと親善試合を組んで欲しいところです。

・両方の課題をクリアするには戦術の修正が必須?
現状では戦術的な問題がチームとしての課題に直結している感じ。特に、ビルドアップで崩せないのは致命的になりかねません。
具体策として、駒野→パス出し・キープのうまいCH 三都主→左SH、等が思いつきます。
ですが、個人的には戦術そのものを修正する必要を感じます。選手能力やスタイルに依存しない戦術だとは思いますが、フルに持たない戦術は厳しい。
ゆっくり攻めるための手段構築は、来年の課題になるのでしょうか。東南アジアは酷暑環境。今のままでは苦しいと見ます。

・自分ならこうする 対オシムジャパン
インドのシステム、4−4−2台形型でピッチをワイドに使います。守備はリトリート気味で、狙うのは二列目に入るボール。ポジションチェンジに引き込まれないよう、しっかりとブロックを作ります。

攻撃はSHにライン際まで開かせ、中→外にボールを動かします。ゲームメーカーはCHに配置し、FWの一角はセカンドストライカーに。個人的にも一番好きなタイプで、応用が利く編成ですね。FWが動くことによりマンツーマンを引きつけます。一番理想的なのはSH→FW→CHと外→中→落とし→シュートの形でしょうか。

オーソドックスな戦術のチームとは、相性が良くなさそうな感じがしますね。

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  • 2007/02/12(月) 01:27:54 |
  • |
  • #
  • [編集]

マンマーク守備について

レスありがとうございます。RRさんならご存知の通りかもしれませんが、当方(鹿島サポ)は、サッカーというモノが好きになってから、ずーーっと受け渡し守備で目が慣れてきた者ですから、今のオシムさんのサッカー眺めていると、ピッチの上では「創造性」の処が見出し難いんですよねえ。少なくても、中盤の2人の才能、俊輔と小笠原の2名は、基本的には受け渡し守備に慣れている才能です。もっとも、もし4バックでの受け渡し守備に以降していくとすると、CB2枚には相当屈強な能力が求められるのですが、ニッポンにはこの駒が少ない。(闘莉王、松田、岩政、箕輪くらい?)欧州サッカー風土のレベルの高いCBを見てきたオシムさんには、此処を信用出来なくて、なんとか数的優位を確保する為に「走れ!走れ!」と指導しているんでしょうが、気温34度でもこのサッカーで中2日連戦を乗り越えられるかどうか?への回答が、オシムさんの引き出しの中にあれば良いんですけど…。(要は、多少受け渡し風味に守備システムを移行していかないと、俊輔という才能は100%は活かせないかも)

  • 2007/01/21(日) 00:49:50 |
  • URL |
  • NOBU #mZ9hdSrk
  • [編集]

>NOBUさん
お久しぶりです。

オシムジャパンはあくまでマンマーク主体で、数的優位を作るための戦術を採用していると思います。たしかに日本的かもしれませんが、まだ対戦相手が大したことのない相手ばかり、ということもあるでしょうね。その中でインドに押されたのは間違えなく戦術的な相性の悪さがあるからでしょう。

深井は期待していますよ。元々好きな選手だし、鹿島では相方が今ひとつ相性が良くなかったのもありましたしね。疑問三つに対してはまた記事にする予定です。

  • 2007/01/20(土) 22:42:54 |
  • URL |
  • RR #-
  • [編集]

おひさしぶりです&面白いですね

えーっと、RRさーん、おひさしぶりです♪もう互いの近況報告や、自己紹介なぞは必要ないかもしれませんね…。(深井と黒崎コーチを宜しく〜!)

で、オシムジャパンの戦況分析、すごく真っ当で齟齬が少ないと思います。特に対戦相手側から見た視点は面白いし、必ず必要だと思います。自分の見る処、非常にオーソドックスな「ニッポンのサッカー」「冬の高校選手権のマンマーク守備サッカー」「走れ!走れ!のサッカー」であって、自分はさほどの違和感は無い。チームが戦術に慣れるのも鈴木啓含めあっという間でしたし、ジェフ千葉でも好成績を残してきたスタイル。総じては悪い方向性では無いと思います。今野と阿部をCBで起用して「放り込み」されたらどうすんだ?と思ってたけどなるほど、上手く適応してみせましたし…。

ただ、選手達が慣れるのが早かったのは「冬の高校選手権」仕様だったからだとは思っているのですが、日本代表の2つの大きなマター「W杯アジア予選突破」「アジア杯を制してコンフェデに出る」の試練の場とは、共に高温多湿な「夏」の戦場です。ハッキリ、スタイル自体は向いていないでしょう。監督という稼業は「求められる結果」を残してみせてこそナンボ。信念とリアリストの天秤。前任監督は土壇場中の土壇場:アウェイオマーン戦、超高温多湿の中でも「戦術は鈴木隆行」(=守備重視の無理をしないで、縦に長く放り込み。だけど被ファウルから徐々に流れを握る)を、不思議とボトムアップの引き出しの中から引っ張り出してみせましたけど、オシムさんは、奇妙に人生の歩み方が不器用な処もありますから、ヘンに意固地にハマらなければ良いけどなぁ〜、とは感じています。

要は、
・マンマーク守備を真夏にも何処まで求めていくのか?
・OMFは俊輔じゃなくて山岸でホントに良いんかい?
・闘莉王&周囲の感情の制御には、良く良く気を付けておいた方が良いかと(水戸時代には多少ゴタゴタしたので)
の辺りでしょうか…

  • 2007/01/20(土) 04:30:55 |
  • URL |
  • NOBU #mZ9hdSrk
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