・久しぶりに4−4−2システム考察を。Jが開幕して、各チーム悲喜こもごもの序盤となっていますが、今回はJリーグの4−4−2システムを使っているチームについて。
現在4−4−2で固定されているチームは、新潟、鹿島、清水、ガンバ、磐田の五チーム。4バック主体のチームは全体の三分の二というところでしょうかね。
・Jリーグの4−4−2は台形型が基本。前に考察で書いたとおり、台形型システムは個人能力に重点が置かれるシステムだと思っています。戦術をガチガチにするよりもそうしたほうが勝ちに近づく、また、観客を魅了できる等、採用する理由はいくつかあるでしょう。
・数年間3バック主体だったことと、4バック移行には理由がある?試合事に違うので断言は出来ませんが、理論で考えると2002年前後から優勝争いするチームは基本的には3バックだった気がします。ジュビロ・マリノス・レッズなど。このときはまだクラブカラーの意識がサポーターレベルで浸透していなかったのでしょうね。(この時期からサッカー見始めた者なので、それ以前は正直詳しくない)
連覇をはたした岡田マリノスはたしか3−5−2と4−4−2を併用していたと思いますが、ジーコジャパンの影響もややありJでも4バックが増えてきた時期だったはずです。
あくまで個人的な感覚ですが、4バックに移行しだした理由として選手のゆったりとした意識変化があったのでは無いかな?と。戦術理解の浸透も関係あると思いますね(もっとも、まだ世界レベルではスタートラインではあるけど。成長は間違えなく感じる。アルビが良い例w)
・中盤構成が似ている各チーム。「J流」の雫が落ちた?新潟 リシャルデス+鈴木慎(アトム) パサー+アタッカー
シルビーニョ+寺川(本間) ゲームメーカー+クラッシャー
ガンバ 二川+家長(遠藤) アタッカー+ドリブラー(ゲームメーカー)
橋本+遠藤(明神) バランサー+ゲームメーカー(バランサー)
選手のタレントが機能させるために重要な要素となる台形型ですが、ガンバとアルビはよく似ています。また、今年は分かりませんが昨年の磐田も似た感じの組み合わせだったように思います。
・欧州だと大抵守備から欧州リーグだと、
同じフォーメーションでもダブルボランチが二枚とも守備専門なチームが多く、ゲームメーク能力はあくまで付加価値みたいに考えられている感じがしますね。特にセリエ。
ベルカンプ大先生のコメントにありますが、「CBとボランチで形成されるボックスは固定して守備から入る」のが
理論的には破綻しづらいのは確か。ただし、そのためにはある程度計算できるFWが必要です。(アーセナルとセルティックの一番大きい差はここ)
まだまだFWが伸びてきていない日本だと、必然的にボランチの攻撃参加とチーム全体のカバーリング意識が求められるのでしょう。
・ダイヤ型の清水はアタッカー中心。鹿島も同様。清水 藤本+兵働(フェルナンジーニョ)万能+バランサー
枝村(兵働)+伊東 アタッカー+クラッシャー
鹿島 本山+増田 ドリブラー+バランサー
中後+吉澤 バランサー+クラッシャー
鹿島は正直まだよく分かりませんが、選手の印象はこんな感じ。清水も同様です。
両チームともダイヤ型というには微妙なので、この二チームは今後の機会に。
・ガンバ大阪の右OH家長。最近家長は右OHで使われているのですが、西野監督が家長はメッシーに似ているという印象からなんでしょう(おそらく)
このシステムがおもしろくて、ガンバの中盤二川+遠藤+明神が流動的に動くのですが、家長は他の中盤に比べて比較的固定されているんですよね。その結果ドリブルという武器が生かしやすい形になり、家長の良さが発揮されています。
タレントの組み合わせはJの基本パターンなのですが、選手特性をさらに生かすシステムですね。どうしても選手の入れ替えで色ががらりと変わってしまう欠点はありますが、填ったときの威力は現時点では疑いなくJ最高。
これで2トップがマグノアウベスとバレーですよ?スーパーサブ播戸ですよ?
・ミランクラスになるためには……CLセルティック戦で見せた固く、攻撃にも狙いを付け加える高度な戦術。あれを実戦できるチームはまだJには無いでしょう。正直、あのレベルに達するためには対戦相手が限定されるJの中だけではどうしても限界があると思います。
ACLが早く良質な大会になるといいのですが……フィジカルコンタクトのジャッジをまともにしないことにはお話になりません。当分先の話になっちゃうんだろうな……


テーマ:サッカー - ジャンル:スポーツ
4−4−2考察 ラストは
フラットとT字型。今回で一応区切りです。多くなったので、
4−4−2で纏めました。
・フラットシステムとT字システムは無理?あくまで私見です。数々の可能性が模索され、消えていくサッカーで、今現在フラットシステムとT字システムを機能させることは難しいと思います。このシステム考察シリーズで述べた、攻守比率・選手のスタイルの組み合わせから、なぜ機能しにくいか考えてみます。
あくまで私見です。・もっとも基本的な4−4−2フラットフォーメーション FW FW
(8・2)(8・2)
MF MF MF MF
(5・5) (5・5) (5・5) (5・5)
DF DF DF DF
(2・8) (2・8) (2・8) (2・8)
GK
MFが全員フリーポジション。攻守両面の比率を5・5にするフラットシステム。現代サッカーではまず敷かないシステムです。
理由は、フィールド全体に均等に支配力をかける事を目的としたシステムであり、それ故に
長所がないからです。どういう風に有利局面を作るかという戦術に対して、まず勝てないでしょうね。チェルシーでもこのシステムでは相当厳しいと思いますよ。
OHやSHといった風にポジションが細かくなっていることは、選手のスタイルとも無関係ではありません。選手の能力を最大限に引き出すにはどうするかということを考えて、ポジションがあるのです。このフラットシステムでは、理屈の上で、全ての要素を兼ね備えた選手でなければ起用できないでしょう。
・T字型システム フラットシステムはまず無理なのですが、T字型はまだやりようがあるかもしれません。もっとも、カウンター中心になりつつある現代サッカーでやるような男気のある監督はいるか分かりませんが。
・フォーメーション
FW FW
(8・2) (8・2)
SH OH SH
(6・4) (6・4) (6・4)
DH
(2・8)
SB CB CB SB
(1・9) (1・9) (1・9) (1・9)
まあ、見たまんま攻守分担システムなんですが、バックラインと前線の間延びが容易に想像できてしまいます。鬼神のようなDHとDFがいないと無理でしょうね。
二列目の選手をどうしても守備的にせざる終えず、守備的SHを二列目で使うという謎な起用になってしまいます。素直にダイヤ型にするのがベター。
我らが日本代表は、いままでの運用を見ていると、もしかするとこの先T字システムを使うかもしれません。ワンボランチシステムが多いですしね。それについてはまた今度。
仮にやるとして、一言だけ言わせてもらうと、その起用方法は選手を最大限に生かすものではないのでは? と思います。
・駄文にお付き合いいただいた方に感謝をあっという間に1000ヒットしました。本当にありがとうございます。
サンプルになりそうな試合があったり、思いついたらちょくちょく見解を書いたりするつもりですが、限りない可能性の枝を一本一本見ていくようなものなので、言うことが矛盾することもあるとおもいます。
まあ、今回は触り程度。今後は他のシステムとの兼ね合いなどを中心に考察していきます。
4−4−2は奥が深いですよ、
自分でも底がまったく見えないくらい……ブログランキング・人気blogランキングに参加中。百位以内にこんなに早く入るとは……三ヶ月はかかると思ってました。重ね重ねありがとうございます。


テーマ:サッカー - ジャンル:スポーツ
前回の続き。ダイヤ型の例でACミランを取り上げました。チームの選手全員がしっかりと戦術を理解していれば、ああいった変化が生まれるはずです。
今回はあえて失敗例を取り上げます。今現在日本で言われているユーティリティープレイヤーの意味を考えてもらうのにも良いかもしれません。
・台形型システムにおいて重要なのは選手当たり前なんですがね。台形型システムは選手に依る部分の多いシステムであり、選手によって攻め方が大きく変わります。逆に言えば、それだけ特徴が重要。いろいろなポジションが出来るオールラウンダーは、このシステムはCH以外のポジションはあまり向いていない気がします。チェコ代表のヤロシクがセルティックで苦労している理由ですね。良いプレーヤーなのですが、彼はたぶんダイヤ型の方が生きるでしょう。
同じセルティックにはピアソンという中盤ならどこでも出来る選手がいます(移籍濃厚)。彼がレギュラーで出た試合の選手交代で、ユーティリティープレイヤーの重要性を説いた記事を見たのですが、読んで思わず失笑。そもそもピアソン自身があまり機能していない試合で、彼のユーティリティーさだけを褒めるのは理解できません。しかも、ピアソン自身はオールラウンダーではなくアタッカー。ストラカン監督への皮肉でも書きたかったのでしょうか?
・セルティック ズラウスキー ミラー
ピアソン 中村俊輔
(アタッカー)
レノン グラベセン
(アタッカー)
ネイラー マクマナス コルドウェル テルファー
ボルツ
今期のセルティックは絶対的な中村以外は、負傷者が多いことや選手層が厚いことから、組み合わせを模索している感じ。記事で見たフォーメーションはこんな感じだったはずです。
FW二人はオールラウンダーな役割を求められますが、二人ともセカンドストライカータイプなので、独力突破はあまり期待できず。グラベセンは攻守比率は6・4くらいですが、ガンガン上がっていこうとするため中村がカバーに入りポジションが下がってしまいます。
結果、前線がアタッカーだらけになり有効なパスがなかなか出ません。
この後は明細に覚えていないのですが、だいたいこんな内容でした。
グラベセン→マクギーティー ピアソン→CH マクギーティー 中村俊輔
(ドリブラー)
レノン ピアソン
交代で入ったマクギーティーはボールを持つタイプの選手。ピアソンは足下がいい訳ではないので、今度は中盤でパスが繋がらなくなり、スコットランド伝統の放り込みが始まってしまいます。が、FWがセカンドストライカー二人のため、有効ではなく雑な展開に。
コルドウェル→ヤンフェネフォールオフヘッセリンクピアソンをCBに下げて長身FWヤンを投入。4−3−3にチェンジ。これで強引に同点弾を奪い勝ち点を拾ったんだったかな? たしかそんな試合展開だったはずです。交代はこんな感じのはずですが、試合結果はかなり怪しいです。
ピアソンがポジションをたらい回しにされていますが、こういった起用は首を傾げますね。ユーティリティープレイヤーだからフィールドに残しておくというのはもちろんある考え方と思いますが、スタイルを考えるともっと良い方法が在ったのでは無いかと思えます。(そもそも、いろいろ出来るから総合力は落ちても使うって考え方が、自分は好きでないのですが)
台形型システムを活かしていたかは難しいところ。
次はシステムの問題ではなく、選手の問題。
・4−4−2ボックス型 ジーコジャパン 玉田 柳沢
中村 小笠原
中田 福西
三都主 宮本 田中 加地
川口
FWの比率は中盤を活かすため7・3。三都主が5・5くらいなので、加地は3・7くらいです。
元々攻撃の選手である中田を福西と組ませたDHが特徴。中田はアタッカーとしてプレーしましたが、そのスペースを付かれることも多かったです。このとき、選手としての能力とチーム全体のことを考えると、中田は攻撃的な役割ではなく、福西とともにバランサーとしての役割が求められていた起用法でした。
元々攻撃的な選手なので、高い位置に上がりたくなるのは分かりますが、リトリート主体の守備陣でボランチが上がっていくのは疑問。まして
ボックス型システムです。能力的に向いた役割だったので、中田には最後まで役割を全うして欲しかった。上記したピアソンの例とは違い、選手スタイルが違ったのが原因ですが、能力的に十分出来たと思うんだよねぇ…
・サンプルが……なかなか無い(そもそも観戦環境整ってるワケじゃないし)。Jだと3バック中心のチームが多いですし、試合中にシステムチェンジするチームはあまり無いので、どうしても海外になるんですよね。
一番良いサンプルはドイツW杯のドイツ対アルゼンチンなんですが、構成選手を忘れてしまいお手上げ。ゲームメーカー(リケルメ)を下げて攻撃手段を失った痛恨の采配でした。
書く度にワケが分からなくなっている悪寒がしますけど(苦笑)、なにか意見・要望があったらコメントへどうぞ。出来る限り対応します。
4−4−2の最後はフラットとT時。
このシステムのチームがなぜ無いのか考察してみる予定です。
ブログランキング・人気blogランキングに参加しています。一日平均50件もアクセスが伸びています。感謝。


テーマ:サッカー - ジャンル:スポーツ
・4−4−2 選手のスタイルの組み合わせ戦術関係の事を書きましたが、なんでチーム比較中心に考察してきたかを少し書きます。それが一番違いを分かってもらいやすいと思ったからなのですが、戦術の机上理論があまりに多く、現実、選手がそろう場合は少ないので、在るチームを出すのが良いと思ったんです。
今回は一番重要な
選手について。
といっても、
選手の数だけスタイルがあり、プレー傾向があり、戦術理解があります。なので、なるべく大雑把にまとめます。
選手を説明しないとフラット・T字システムの説明が大変なので。
・4−4−2の各システム ポジション別攻守比率台形型・ボックス型・ダイヤ型の特徴を書いてみましたが、オーソドックスな各システム事に、ポジション別の攻守の比率を考えてみます。(RRのフィルターを通すとこうなる…というもの)
・台形型 ・ボックス型 ・ダイヤ型FW 7・3 8・2 7・3
OH 8・2 7・3
SH 6・4
CH 5・5 5・5
DH (4・6) 3・7 3・7
CB 1・9 1・9 1・9
SB 2・8 4・6 2・8
このままだとよくわかりません。
・4−4−2台形型 7・3 7・3
6・4 6・4
5・5 5・5
2・8 1・9 1・9 2・8
GK
・4−2−2−2ボックス型 8・2 8・2
8・2 8・2
3・7 3・7
4・6 1・9 1・9 4・6
GK
・4−3−1−2ダイヤ型 7・3 7・3
7・3
5・5 5・5
3・7
2・8 1・9 1・9 2・8
GK
フォーメーションにすると、特徴が見えてきます。
各フォーメーションでだいぶ違いますね。
自分でやっておいてなんですが、あまりこういう事には意味があると思っていません。
個人の差異が非常に大きいと思うからです。また、このままの比率でやるチームもまずありません。あるとしたら、基本の戦術で勝ててしまう超強豪チームだけですから。
【“4−4−2システム考察 選手のスタイルその1”の続きを読む】テーマ:サッカー日本代表 - ジャンル:スポーツ
ブログランキングへの投票ありがとうございます。
・4−4−2ダイヤ型システム4−3−1−2と呼ばれる
ダイヤ型システムについて。ジーコジャパンのラトビア・ウクライナ戦や、ミランが主に使っているシステムですね。最近では、クラブW杯優勝のインテルナシオナルが使っていました。
・4−4−2台形型やボックス型との違い台形型やボックス型が比較的アクションサッカー向きなのに対して、
ダイヤ型は
カウンター向きのように思います。選手配置もおもしろそうなサンプルがあるので書いてみます。
・ACミラン(ピルロシステム) ジラルディーノ シェフチェンコ
カカ
ガットゥーゾ セードルフ
ピルロ
マルディーニ ネスタ スタム カフー
ジータ
えー、ミラン自体見る機会がほとんど無いのですが、選手のスタイルからの考察ですのでおいといてください。
なんと言っても、中盤底にレジスタピルロの配置が特徴。ドイツW杯ではピルロの守備が弱いとは思いませんでしたが、当時は闘犬ガットゥーゾがいるから出来るシステムだという評価もありました。
非常に高いパス精度を持つピルロが長短にパスを散らし、左右に縦となるガットゥーゾ・セードルフを配置。この二人は攻守のバランスが3・7と7・3くらいである程度役割分担されています。選手個人のスタイルからいっても、そのくらいの分担が自然だと思いますしね。
また、SBもマルディーニ・カフーと、左右に攻守ともにレベルの高い選手を配置していますが、本職がCBのマルディーニに比べるとカフーの方がやや攻撃にバランスを置いている感じ。
カカについては後で。
・ジーコジャパン(ラトビア遠征) 高原 柳沢
中村
松井 中田
稲本
中田浩 茂庭 田中 駒野
川口?
ちょっとあやふや。GKは土肥だったかも。
ラトビア戦は早々に得点するもぽかから二失点して引き分けになった試合でした。ボール所持率は高く、松井は左サイドから中村が左右自由に、中田は中央により気味で攻撃していたように思います。
ベストメンバーではなかったのもありますが、中盤底の稲本は今ひとつな感じがありましたね。攻撃力のある選手が地味なカバーリングやスペース埋めをやるとどうしても目立っていない感がでてしまします。稲本は守備専門のDHではないので、あくまでテストマッチだった印象。
・インテルナシオナル イアルレイ アレッシャンドレ
フェルナンドン
アレックス モンテイロ
エジーニョ
カルドーソ エレル インディオ セアラ
クレメル
クラブワールドカップ決勝でバルセロナを破ったインテルナシオナル。テレビ局とゲストには殺意が湧きましたが、試合は非常に見所が多く引き締まった好ゲームでした。
FWのイアルレイ・アレッシャンドレはともに行動範囲が広く、どこからでもしかけていける好選手。十七歳のアレッシャンドレにばかり目がいくような実況でしたが、イアルレイが代表経験ないということにはびっくりです。信じられません。
MF構成がおもしろく、OHの位置に入るのがキャプテンのフェルナンドン。南米選手権得点王の彼のプレーを見て、本当に意外でした。完璧なダイナモとして攻守に幅広く動き回り、得点王になるプレーだとは思えませんでしたから。おそらく、南米選手権時とは起用法が異なると思います。
両CBも非常に好プレイヤー。こういう選手がJに来て欲しいですね。Jのブラジル人選手は高レベルだと思いますけれど。
【“4−4−2 ダイヤ型システム”の続きを読む】テーマ:サッカー - ジャンル:スポーツ